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税務会計

ウーバーイーツ(Uber Eats)配達員のための確定申告完全ガイド

2025年1月5日

「ウーバーイーツの収入、確定申告は必要?」—副業やフリーランスとして配達を始めたものの、税金や申告の手続きに不安を感じていませんか? 実は、ウーバーイーツの配達員は多くの場合、個人事業主として扱われるため、確定申告が必要になります。

本記事では、申告が必要な条件や経費の計上方法、節税対策までをわかりやすく解説します。確定申告の基礎を押さえて、賢く収入を管理しましょう!

ウーバーイーツ配達員は確定申告が必要?

ウーバーイーツの配達員として収入を得ている場合、確定申告が必要かどうかは多くの人が疑問に思う点です。結論から言えば、ウーバーイーツ配達員は原則として確定申告が必要です。

ウーバーイーツの配達員は雇用契約ではなく業務委託契約を結んでいるため、会社員とは異なり、給与所得者ではなく個人事業主として扱われます。このため、売上や経費を計算し、税務署に申告する義務が生じます。

ウーバーイーツは個人事業主として扱われる

ウーバーイーツの配達員は、企業と直接雇用関係を結んでいるわけではなく、自身の裁量で仕事を受けるフリーランスや個人事業主として扱われます。これはウーバーイーツの仕組みによるもので、配達員は配達業務を請け負い、その対価として報酬を得る形態です。

個人事業主は、得た報酬が「事業所得」または「雑所得」として税務上の扱いを受けます。事業所得として申告する場合は青色申告や白色申告の選択肢があり、節税メリットを得ることも可能です。

副業・専業による確定申告義務の違い

ウーバーイーツ配達員が副業なのか専業なのかによって、確定申告が必要かどうかが異なります。

副業の場合
会社員として給与所得を得ている人が副業でウーバーイーツの配達をしている場合、年間の副業収入(売上から経費を引いた金額)が20万円を超えると確定申告が必要です。たとえ副業であっても20万円を超えれば税務署への申告義務が発生します。

ただし、20万円以下であっても住民税の申告義務は残るため注意が必要です。会社に副業を知られたくない場合は、住民税の納付方法として「普通徴収」を選択することで、会社を通さずに自分で支払うことができます。

専業の場合
ウーバーイーツの配達を専業で行っている人は、所得税が発生する場合は確定申告が必要です。専業の場合は収入が主たる所得となるため、基礎控除額48万円を超えると課税対象となります。

また、専業の場合は事業所得として青色申告を選択することで最大65万円の控除を受けることができるため、節税対策として検討する価値があります。

確定申告を怠るとどうなる?

確定申告をしなかった場合、無申告加算税や延滞税が課される可能性があります。悪質と判断されると重加算税が課される場合もあるため、注意が必要です。副業で収入が少ないからといって申告を怠ると、税務調査の対象になるリスクも高まります。

ウーバーイーツの配達員として収入を得ている場合は、収入額や経費を正確に記録し、早めに準備を進めることが重要です。

確定申告が必要な収入基準とは?

ウーバーイーツの収入に関する確定申告の必要性は、収入形態や状況によって異なります。副業なら20万円、専業なら48万円が基準となるため、収入と経費をしっかり管理し、適切な申告を行いましょう。また、学生や主婦の場合は扶養から外れないように注意が必要です。

副業では所得20万円を超えると確定申告が必要

ウーバーイーツの配達パートナーとして副業で収入を得ている場合、確定申告が必要かどうかは年間の"所得"に基づいて判断されます。所得とは、収入から経費を差し引いた金額のことです。

副業収入の所得が年間20万円を超えた場合は、確定申告を行う義務があります。ここで重要なのは、売上金額ではなく経費を引いた後の"所得"で判断する点です。

所得の計算例

  • 売上合計:60万円
  • 経費合計(ガソリン代、修理費、スマートフォン代など):35万円
  • 所得:60万円 - 35万円 = 25万円

この例では、所得が20万円を超えているため確定申告が必要となります。

副業の所得が年間20万円以下の場合、確定申告は原則不要です。ただし、住民税の申告は必要になることがあるため注意しましょう。

専業の場合は所得48万円が課税の目安

ウーバーイーツを専業で行っている場合は、税法上「個人事業主」として扱われます。この場合、所得が48万円超で確定申告が必要な目安になります。
なぜ、48万円かというと、
個人事業主は、納付する所得税があれば確定申告が必要で、納付する所得税がなければ確定申告は不要です。

所得税は、所得から所得控除を引いて、所得税率をかけて算出します。

所得控除

所得控除とは、所得から差し引くもので、配偶者控除、扶養控除、社会保険料控除、生命保険料控除等16種類あって、個人によって適用できるものは違います。

所得控除には配偶者控除や社会保険料控除など複数ありますが、誰にでも適用されるのは「基礎控除」のみです。この基礎控除は、年間の合計所得が2,400万円以下であれば48万円まで適用されます。

確定申告をしないとどうなる?

確定申告を怠ると、罰則や延滞税、さらには税務調査のリスクに直面します。ここでは、その具体的なリスクと対策について詳しく解説します。

罰則や延滞税のリスク

ウーバーイーツの配達員として得た収入は、事業所得や雑所得として申告する必要があります。確定申告を怠ると、税法上のペナルティが発生する可能性があります。

無申告加算税
確定申告をしなかった場合、税務署から指摘を受けると"無申告加算税"が課されます。この税率は以下の通りです。
  • 納付すべき税額が50万円以下の場合:15%
  • 納付すべき税額が50万円を超える部分:20%

ただし、税務署からの指摘を受ける前に自主的に申告・納付した場合は5%に軽減されます。

延滞税
税金の納付が期限に遅れると、納付期限の翌日から支払いまでの期間に応じて"延滞税"が発生します。延滞税の利率は年によって異なりますが、おおよそ年7.3%程度(法定利率+特例基準割合)です。長期間未納のまま放置すると、元の税額以上の負担が生じることもあります。
重加算税
意図的に収入を隠したり、虚偽の申告を行った場合には、"重加算税"が課されることがあります。この税率は35%〜40%と非常に高く設定されています。

税務調査が入る可能性

確定申告を行わなかったり、申告内容に誤りがある場合、税務署による税務調査が実施される可能性があります。

特に、コロナ禍では在宅時間の増加に伴い、ウーバーイーツなどのフードデリバリーサービスの利用者が急増し、業界全体が活況を呈しました。この状況を受けて、国税庁はウーバーイーツに対し、配達員の情報提供を求めています。

このように、国税庁はプラットフォームである「ウーバーイーツジャパン」から配達員の情報を取得しているため、無申告や過少申告の状況は簡単に把握される仕組みになっています。

出典:朝日新聞デジタル

ウーバーイーツの確定申告を税理士に依頼する方法はこちらの記事で解説しています。
ウーバーイーツの確定申告は税理士にお任せ!簡単・安心の依頼方法を解説

ウーバーイーツの収入と仕訳処理のポイント

ウーバーイーツでの収入管理は、正確な仕訳処理と帳簿付けが重要です。特に確定申告や税務調査に備えるため、売上の分類や経費処理を正確に行う必要があります。ここでは、ウーバーイーツの売上をどのように分類し、帳簿に記録するかについて詳しく解説します。

売上の分類と帳簿付け方法

売上の分類

ウーバーイーツの収入は主に以下の2種類に分類できます。

  1. 配達報酬(売上収入): 商品を配達した対価として得られる報酬。
  2. インセンティブ・ボーナス: 配達件数やピークタイムなどの条件を満たした場合に支給される追加報酬。

これらの収入はすべて事業収入として取り扱い、帳簿に記録する必要があります。報酬はウーバーイーツのアプリや振込明細から詳細を確認し、正確に記帳します。

帳簿付け方法

ウーバーイーツの売上管理には以下の手順を踏むとよいでしょう。

  1. 入金管理: ウーバーイーツからの入金を銀行口座や取引履歴で確認。
  2. 帳簿記入: 振込額と手数料を区分して仕訳。
  3. レシート保存: 必要な経費や交通費などの領収書を保存し、経費として記録。

クラウド会計ソフトを使用すると、自動連携機能により売上や経費の入力作業を効率化できます。

仕訳例と具体的な手順

売上記帳の仕訳例

例: ウーバーイーツから50,000円の報酬が銀行口座に振り込まれた場合

仕訳例

借方 金額 貸方 金額
普通預金 50,000円 売上高 50,000円

手数料控除の仕訳例

例:振込手数料が500円差し引かれて振込された場合

仕訳例

借方 金額 貸方 金額
普通預金 49,500円 売上高 50,000円
支払手数料 500円

経費記帳の仕訳例

例:配達に使用した自転車のメンテナンス費用として2,000円支払った場合

仕訳例

借方 金額 貸方 金額
修繕費 2,000円 現金 2,000円

注意点

  1. 源泉徴収税の有無: ウーバーイーツでは源泉徴収されないため、自己申告で税額を計算する必要があります。
  2. 消費税の扱い: 売上が課税対象の場合は、消費税の申告・納付を忘れないようにしましょう。
  3. 経費の証拠書類保管: 経費を計上するためにはレシートや請求書をしっかり保存しておきましょう。

経費になるものは?

ウーバーイーツ配達員としての収入は事業所得として扱われるため、事業に必要な支出は経費として計上できます。ここでは、具体的に経費として認められる項目について詳しく説明します。

自転車やバイクの購入費、維持費

購入費用

ウーバーイーツの配達に使用する自転車やバイクは事業用資産と見なされます。購入費用は経費として処理できますが、注意点があります。

  • 10万円未満のものは、一括で経費に計上可能。
  • 10万円以上のものは、固定資産として減価償却し、耐用年数に基づいて少しずつ経費計上します。
    • 自転車の耐用年数:2年
    • 原付バイクの耐用年数:2年
    • オートバイの耐用年数:3年

維持費用

購入後の維持費も経費として認められます。

  • 修理費や点検費用
  • タイヤやチェーンなどの交換費用
  • 任意保険や自賠責保険料
  • 税金(軽自動車税や自動車税)

これらの費用は領収書を保管し、事業用途で使用していることを証明できるようにしておきましょう。

燃料費や交通費の取り扱い

燃料費

バイクや車を使う場合のガソリン代は経費として計上できます。ガソリンスタンドのレシートを保管し、いつ給油したかを記録する習慣をつけましょう。

交通費

  • 電車やバスを利用した場合の交通費
  • 駐車場料金
  • 有料道路の通行料金

これらも事業用の移動に関するものなら経費として認められます。ただし、プライベート用との区別を明確にし、業務用の利用分のみを経費に計上する必要があります。

スマホ料金やアプリ利用料

ウーバーイーツの配達業務では、スマホと専用アプリが不可欠です。これらに関連する費用も経費として処理できます。

スマホ料金

  • 基本料金や通信料
  • 契約更新時の端末購入費用

ただし、プライベートと業務の利用割合を決め、その割合に基づいて経費計上します。たとえば、業務用が70%、プライベートが30%の場合、料金の70%を経費とする計算になります。

アプリ利用料

有料アプリや業務効率化のためのサブスクリプションサービスも経費にできます。使用履歴や請求書を記録しておきましょう。

これらの経費を正確に記録し、証拠資料を整理しておくことが確定申告をスムーズに進めるポイントです。特にスマホアプリやクラウド会計ソフトを活用することで経費管理が楽になりますので、積極的に取り入れるとよいでしょう。

会計ソフトの活用で確定申告を効率化

確定申告の準備は、収入や経費の管理、申告書類の作成に手間がかかり、ミスのリスクも伴います。そこで役立つのが会計ソフトです。

ここでは、会計ソフトを活用して確定申告を効率化する方法について詳しく解説します。

おすすめの会計ソフト比較一覧

以下は、ウーバーイーツ配達員に特におすすめの会計ソフトです。

やよいの青色申告(白色申告)オンライン

  • 特徴:初心者でも使いやすいインターフェースで、確定申告書類を簡単に作成可能
  • 費用:年間プランで安価な選択肢あり
  • サポート体制:電話やチャットサポートが充実

freee(フリー)

  • 特徴:銀行口座やクレジットカードとの連携が簡単で、自動仕訳機能が優秀
  • 費用:月額払いが可能で、低コストから利用できる
  • サポート体制:チャットサポートとヘルプページが充実

マネーフォワードクラウド確定申告

  • 特徴:多機能で収入と支出を詳細に管理できる。経費管理が強み
  • 費用:プランが豊富で、ニーズに合わせて選べる
  • サポート体制:オンラインサポートと電話サポートが利用可能

会計ソフト導入のメリット

会計ソフトを導入することで、以下のメリットが得られます。

  • 経費の自動計算

ウーバーイーツ配達にかかるガソリン代や自転車・バイクのメンテナンス費用などの経費を自動で集計し、仕訳処理を行います。

  • 収支管理の可視化

売上や経費が一目で確認できるため、事業の収益状況を把握しやすくなります。

  • 確定申告書類の自動作成

青色申告に必要な決算書や確定申告書類を自動で作成でき、手作業よりも迅速かつ正確です。

  • クラウド対応で外出先でも利用可能

スマートフォンやタブレットからもアクセスできるため、配達の合間に経費入力などの作業が可能です。

帳簿付けや申告書類作成の簡略化

ウーバーイーツ配達員は、毎日配達先や時間が異なり、経費管理が複雑になりがちです。しかし、会計ソフトを使えば以下の作業が簡略化されます。

  • 銀行口座やクレジットカードの利用履歴を自動取り込みし、経費を自動分類
  • 領収書をスマホで撮影して即座に記録
  • 売上や経費をリアルタイムで集計し、レポート作成
  • 必要な書類をワンクリックで出力

これにより、時間を大幅に節約できると同時に、記帳漏れやミスを防ぐことができます。

ミス防止と時間短縮

会計ソフトは、計算ミスや仕訳漏れを自動チェックする機能を備えています。

  1. 自動仕訳機能でミスを防止
    入力されたデータを自動的に仕訳し、誤入力を防ぎます。また、エラーがあれば通知されるため、早期に修正できます。
  2. 確定申告までの作業時間を大幅に短縮
    手書きやエクセルで帳簿を作成する場合と比較して、作業時間を約半分に短縮できるケースもあります。
  3. サポート機能で安心感アップ
    会計ソフトには、税務知識に自信がない方でも安心して使用できるサポート機能やガイドが搭載されています。初心者でも確定申告に必要な手順をスムーズに進められます。

会計ソフトの導入は、ウーバーイーツ配達員が確定申告を効率化し、ミスなく安心して申告できる強力なサポートツールです。効率的に帳簿付けや書類作成を行い、余裕を持って申告期日を迎えられるように準備しましょう。

副業での確定申告と会社への通知リスク

確定申告をすることで勤務先の会社に副業が知られてしまうリスクを気にする方も多いでしょう。この章では、確定申告と会社への通知リスクについて詳しく解説し、リスクを回避するための具体的な対策を紹介します。

住民税の処理で会社にバレるリスク

副業で得た収入を確定申告する際、住民税の計算にも影響します。日本では、住民税は前年の所得をもとに計算され、通常は勤務先が給与から天引きして納付します。しかし、副業による所得が増えると、住民税の額も増加するため、会社が給与額と住民税額の不一致に気づく可能性があります。

具体的には、以下のような状況で会社にバレるリスクがあります。

  1. 副業分の所得が住民税に反映されることで、会社が計算した給与所得に対する住民税よりも高額になる。
  2. 会社の担当者が給与所得以外の収入の存在を疑う。

このように、住民税が主な通知リスクとなるため、確定申告を行う際には十分に注意を払う必要があります。

バレないための具体的な対策

会社に副業がバレないようにするためには、以下の対策を講じることが重要です。

  1. 住民税の納付方法を「普通徴収」に変更する
    • 確定申告書を提出する際に、「住民税の徴収方法」の欄で「自分で納付(普通徴収)」を選択します。
    • これにより、副業分の住民税は会社を通さず、自分で納付することができます。
    • 注意点として、一部の自治体では普通徴収が認められない場合があるため、事前に自治体に確認しましょう。
  2. 配偶者控除や扶養控除の見直しを行う
    • 副業による所得が増えると、配偶者控除や扶養控除が適用されなくなる可能性があります。
    • 控除が外れることで税負担が増加し、その結果住民税額が大幅に上昇することがあります。この点も含めたプランニングを行いましょう。
  3. 副業収入を経費計上して所得を抑える
    • ウーバーイーツの配達業務では、ガソリン代やバイクのメンテナンス費用、スマホ代などを経費として計上できます。
    • 経費を活用することで課税所得を抑え、住民税への影響を軽減できます。
  4. 税理士や専門家に相談する
    • 副業の収入と確定申告に関する手続きについて、専門家に相談することで最適な対応策を知ることができます。
    • 特に収入が増えた場合は、税務処理を正確に行うことが重要です。
  5. マイナンバーとの連携に注意する
    • 副業の収入がマイナンバーと紐づけられることで情報が共有される場合があります。
    • マイナンバー制度の管理状況についても最新情報を確認し、適切に対処しましょう。

これらの対策を講じることで、ウーバーイーツの副業による確定申告が会社にバレるリスクを最小限に抑えることができます。副業収入が増えるにつれて税務管理も複雑化するため、早めに準備を整えておきましょう。

青色申告と白色申告の違い

ウーバーイーツ配達員として確定申告を行う際、申告方法には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。それぞれの特徴と違いを理解し、自分に合った申告方法を選ぶことが大切です。

白色申告とは

白色申告は、事前申請の必要がなく、誰でも手軽に始められる申告方法です。帳簿付けが簡単であり、単式簿記での記録が認められています。そのため、経理や会計に不慣れな人でも取り組みやすい点が特徴です。

ただし、白色申告では税制上の特典がほとんどなく、控除額も限定的です。また、2024年現在では白色申告にも記帳義務が課せられており、簡易的とはいえ帳簿の作成は必要です。

青色申告とは

青色申告は、白色申告に比べて税制上のメリットが多い申告方法です。

ただし、青色申告を利用するには事前に「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。この申請書は、青色申告を利用したい年の3月15日まで(その年の1月16日以降に開業した場合は開業日から2か月以内)に提出しなければなりません。

青色申告では複式簿記で帳簿を作成する必要がありますが、会計ソフトを利用すれば比較的簡単に記帳が可能です。また、青色申告には控除額が大きくなる制度が用意されています。

青色申告のメリットと必要条件

青色申告の主なメリットと摘要のための条件は以下のとおりです。

青色申告の主なメリット

  1. 最大65万円の特別控除

複式簿記で帳簿を作成し、損益計算書や貸借対照表を提出することで、最大65万円の控除を受けることができます。これにより、課税所得を大幅に減らせる可能性があります。

  1. 赤字の3年間繰り越しが可能

事業が赤字になった場合、その赤字を翌年以降3年間にわたって繰り越すことができます。翌年以降の利益と相殺することで、税負担を軽減できます。

  1. 家族への給与が経費にできる(専従者給与)

配偶者や親族を事業に従事させている場合、適正な給与を経費として計上できます。白色申告では金額に制限がありますが、青色申告では実際の給与額を経費として認められるため、節税効果が高まります。

  1. 減価償却資産の特例

30万円未満の資産を一括で経費として処理できるため、大きな経費負担を軽減することができます。

青色申告の必要条件

  1. 期限内に青色申告承認申請書を提出する。
  2. 複式簿記で帳簿を作成する。
  3. 損益計算書や貸借対照表を確定申告時に提出する。
  4. 正確な帳簿管理を行う。

これらの条件を満たすことで、青色申告の特典を活用できます。

青色申告の制度は、会計ソフトやクラウドサービスを利用することで負担を減らしながら最大限活用することができます。ウーバーイーツ配達員としての収益を効率的に管理し、節税対策を講じるためには青色申告の65万円控除を視野に入れるとよいでしょう。

確定申告の手順と必要書類

確定申告に必要な収入や経費の管理から書類作成、提出方法まで、ステップごとにくわしく解説します。

必要書類一覧

ウーバーイーツ配達員として確定申告を行うためには、以下の書類を準備する必要があります。

  1. 収入を証明する書類
    • ウーバーイーツから発行される売上明細書(アプリ内やメールで確認可能)
    • 銀行口座の入金履歴(売上が振り込まれた記録)
  2. 経費を証明する書類
    • ガソリン代や交通費の領収書
    • 自転車やバイクのメンテナンス費用の領収書
    • 携帯電話や通信費の領収書
    • 保険料や修理費の領収書
    • 配達用バッグやユニフォームなどの備品購入費用の領収書
    • 駐車場代の領収書(必要に応じて)
  3. 帳簿や記録
    • 売上帳や経費帳(エクセルやアプリで管理可能)
    • 日々の配達記録やシフト表(収入や経費の整合性確認用)
  4. マイナンバー関連書類
    • マイナンバーカード、または通知カードと本人確認書類(運転免許証など)
  5. 確定申告書類
    • 青色申告の場合は、損益計算書や貸借対照表を準備
    • 白色申告の場合は、収支内訳書

確定申告の流れと提出方法

確定申告の流れと提出方法は以下のとおりです。

収入と経費の整理

まずは、収入と経費の整理から始めます。売上明細や銀行口座の入金履歴を確認し、年間の総売上を計算します。同時に、領収書を元に経費を整理し、帳簿にまとめます。

申告形式の選択

青色申告と白色申告のどちらかを選択します。

  • 青色申告は、複式簿記で記帳する必要がありますが、最大65万円の特別控除が受けられます。
  • 白色申告は、単式簿記で簡単に申告できますが、控除額はありません。

申告書類の作成

国税庁の確定申告書作成コーナーや会計ソフトを利用して申告書類を作成します。

  • 所得の種類は「事業所得」を選択します。
  • 売上や経費の項目を入力し、損益計算書や収支内訳書を作成します。

必要書類の添付・確認

作成した申告書類を印刷し、必要書類とともに確認します。

  • 青色申告の場合は、帳簿や損益計算書の添付を忘れずに。
  • 白色申告の場合は、収支内訳書を添付します。

提出方法の選択

以下のいずれかの方法で提出します。

  1. e-Tax(電子申告)
    • 自宅からオンラインで提出可能。
    • マイナンバーカードやICカードリーダー、またはスマートフォンによる本人確認が必要。
  2. 郵送提出
    • 作成した書類を税務署宛に郵送。
  3. 直接持参
    • 税務署の窓口で提出。受領印をもらえるので安心。

納税または還付金の確認

申告後は、税額が確定します。納付が必要な場合は、振替納税やコンビニ払い、クレジットカード払いが可能です。還付金がある場合は、指定した口座に振り込まれます。

記録保管

提出後は、申告書や帳簿、領収書を5年間保管する必要があります。税務調査の際に提示を求められることがあるため、整理して保管しておきましょう。

このように、ウーバーイーツ配達員としての確定申告は、正確な収入と経費の管理が重要です。早めに準備を始め、スムーズに手続きを進めましょう。

ウーバーイーツの確定申告を税理士に依頼する方法はこちらの記事で解説しています。
ウーバーイーツの確定申告は税理士にお任せ!簡単・安心の依頼方法を解説

まとめ

ウーバーイーツの配達員として働く場合、確定申告が必要になるケースが多いです。確定申告では、収入から経費を差し引いた金額に対して税金が計算されるため、ガソリン代やバイクの修理費、通信費などの経費を正確に記録しておくことが重要です。

また、青色申告を選択すると最大65万円の控除を受けられるメリットがあります。

さらに、税金対策として小規模企業共済やiDeCoへの加入も検討するとよいでしょう。ウーバーイーツの収入は源泉徴収されないため、自身で所得税や住民税を計算し、納付する必要があります。適切な管理と早めの準備で、確定申告をスムーズに進めましょう。