個人事業主の税理士費用の相場は、月額顧問料で2万円、スポット契約で14万円が目安です。
これは、税理士業界に通算20年従事した私が、税理士事務所のホームページと税理士紹介サイトで調査した結果です。
ただし、単純に相場を見て金額だけで税理士を選ぶのは危険です。
なぜなら、料金は同じでも税理士によってサービス内容が違うからです。月額顧問料の中で帳簿作成もやってもらえると思っていたら、記帳代行は別料金ということも多々あります。
失敗しない税理士の選び方は、税理士費用の相場を知ることが第一です。
さらに、以下の3つのポイントを押さえておく必要があります。
ポイント
- 税理士業務の内容
- 税理士費用とサポート範囲
- 顧問契約やスポット契約など契約の仕組み
とはいえ、業界独特の表現などもあるのでわかりにくい部分もあります。
そこで、この記事では、個人事業主にとって最適な税理士の選び方と費用相場について、以下の内容をご紹介します。
この記事の内容
- 個人事業主向けの税理士サービスの内容と料金
- 個人事業主の税理士費用の相場
- 個人事業主の税理士の選び方
- 個人事業主の税理士の探し方
税理士を選ぶうえでは必須の内容をまとめました。税理士選びで失敗しないためにも、どうぞ最後までご一読ください。
個人事業主向け税理士サービス内容と料金
個人事業主向けの税理士のサービスは、毎月の月次処理を行う顧問契約と、確定申告書の提出のみを行うスポット契約とに分かれます。
注意
ここでの税理士費用は、青色申告を前提にしています。
白色申告の場合、「白色申告の場合の税理士費用の相場」をご覧ください。
料金体系の要因
個人事業主向けの税理士の料金は、顧問契約とスポット契約に分かれ、帳簿作成を依頼すると料金が加算されます。この帳簿作成を税理士に任せることを業界では記帳代行といいます。
ポイント
記帳代行から確定申告書の作成まで、一切を税理士に任せることを通称丸投げと言います。
顧問契約
顧問契約は、毎月一定額の顧問料を支払い、決算書作成、確定申告、記帳代行、税務相談などを包括的に依頼する契約です。
メリット
- 継続的に税務指導を受けられるので、節税対策にも有効
- 書類作成などの煩雑な事務作業を任せられるので、本業に集中できる
- 定期的に訪問してくれるので、些細な疑問も相談しやすい
デメリット
- 顧問料が高額になる場合が多い
- すべての業務を依頼するので必要な業務だけ依頼したい場合は非効率
スポット契約
スポット契約とは、確定申告時に決算書・確定申告書作成など、個別の業務だけを依頼する契約です。
メリット
- 顧問契約よりも費用が安くなる
- 必要な業務だけ依頼できるので費用を抑えられる
デメリット
- 継続的な税務指導は受けられない
- 確定申告書作成のみなので提案等のアドバイスは受けにくい
- 確定申告期限が迫っていると受け付けられない場合がある
丸投げとは
顧問契約でも、スポット契約でも、決算書・申告書の作成は行うので、一般的に丸投げするという場合は、領収書や請求書などの会計資料を税理士に渡し記帳代行をする場合を指します。
顧問契約の場合は税理士費用は月額なので、丸投げの場合の記帳代行料金は月額○○円というように加算されます。一方、スポット契約の場合、最後にまとめて税理士費用を払うので、記帳代行料金は仕訳数に対して別途料金を加算するパターンが多いです。
メリット
- 領収書などの紙の資料を整理する必要がなく作業が楽
- 処理を全て任せるので漏れなどのリスクが少ない
デメリット
- 高額になる場合が多い
- 確定申告期限が迫っていると受け付けられない場合がある
個人事業主の税理士費用【顧問契約】の相場
個人事業主の税理士費用の相場を税理士がホームページで公開している料金表から調べました。顧問契約、スポット契約、それぞれの相場と、スポット契約を丸投げ(記帳代行込み)する場合について解説します。
顧問契約の相場を3つの税理士事務所の料金表から算出した結果は以下のとおりです。
顧問契約の相場
訪問頻度 | 3ヵ月に1回 |
月額顧問料 | 20,000円 |
決算報酬 | 120,000円 |
記帳代行 | 月額5,000円を加算 |
月額顧問の場合は、定期で面談するのが一般的です。
ただ、個人事業の場合、取引規模も小さく、予算の関係もあって毎月の面談は希望しないケースが多くあります。そのため、訪問頻度を3か月に1回や年2回・3回と決めていることが多いです。
平均すると、3ヵ月に1回程度が多く、3ヵ月に1回の面談で算定した顧問料は20,000円、決算報酬は120,000円となります。
会計ソフトの入力を自分でやる場合、記帳代行料が加算されず、全て税理士に丸投げすると、記帳代行料として月額5,000円が加算されます。
元となった税理士事務所の料金表は以下です。
顧問契約【月額顧問料】の相場
年間売上 | A事務所 | B事務所 | C事務所 | 平均 |
1,000万円以下 | 15,000円 | 10,000円 | 15,000円 | 13,333円 |
3,000万円以下 | 18,000円 | 12,000円 | 20,000円 | 16,666円 |
5,000万円以下 | 15,000円 | 25,000円 | 20,000円 | |
7,000万円以下 | 15,000円 | 30,000円 | 22,500円 | |
1億円以下 | 20,000円 | 35,000円 | 27,500円 |
顧問契約【決算報酬】の相場
年間売上 | A事務所 | B事務所 | C事務所 | 平均 |
1,000万円以下 | 70,000円 | 60,000円 | 80,000円 | 70,000円 |
3,000万円以下 | 80,000円 | 100,000円 | 100,000円 | 93,333円 |
5,000万円以下 | 130,000円 | 120,000円 | 125,000円 | |
7,000万円以下 | 130,000円 | 130,000円 | 130,000円 | |
1億円以下 | 180,000円 | 150,000円 | 165,000円 |
顧問契約【記帳代行料】の相場
年間売上 | 1,000万円以下 | 3,000万円以下 | 5,000万円以下 | 7,000万円以下 | 1億円以下 |
記帳代行料 | 5,000円 | 7,000円 | 9,000円 | 10,000円 | 12,000円 |
相場のもとにした3つの事務所データ
顧問契約の料金の相場で参考にしたのは、3つの税理士事務所の料金です。その詳細なデータを以下に解説します。
A事務所
A事務所では、開業して2年未満の個人事業主向けに、3か月に1回面談をする方式で、売上高に応じて月額顧問料と決算報酬が次のように設定されていました。
年間売上高 | 月額顧問料 | 決算報酬 |
1,000万円未満 | 15,000円 | 70,000円 |
1,000万円以上2,000万円未満 | 18,000円 | 80,000円 |
ポイント
- 開業して2年未満の個人事業主向けのプラン。
- 月額顧問料と決算報酬は年間売上高によって異なる。
- 面談は3か月に1回行われる。
- 年間売上高が1,000万円未満の場合、月額顧問料は15,000円、決算報酬は70,000円。
- 年間売上高が1,000万円以上2,000万円未満の場合、月額顧問料は18,000円、決算報酬は80,000円。
B事務所
B事務所の料金表は、一番多い料金設定のプランで、金額的にも平均的です。
面談の頻度が、毎月・2ヶ月に1回・3ヶ月に1回の3パターンあり、売上高に応じて月額顧問料と決算報酬が次のように設定されていました。
月額顧問料
年間売上 | 毎月面談 | 2ヶ月に1回面談 | 3ヶ月に1回面談 |
1,000万円以下 | ー | ー | 10,000円 |
3,000万円以下 | ー | 15,000円 | 12,000円 |
5,000万円以下 | 25,000円 | 20,000円 | 15,000円 |
1億円以下 | 28,000円 | 24,000円 | 20,000円 |
1億円超 | 別途見積り | 別途見積り | 別途見積り |
決算報酬
年間売上 | 決算報酬 |
1,000万円以下 | 60,000円 |
3,000万円以下 | 100,000円 |
5,000万円以下 | 130,000円 |
1億円以下 | 180,000円 |
1億円超 | 別途見積り |
ポイント
- 月額顧問料と決算報酬は年間売上高に比例し、面談回数によって変動する。
- 面談回数を増減することで料金を調整できる。
- 年間売上が1億円を超える場合は別途見積もりとなる。
C事務所
C事務所のプランは、面談回数のバリエーションが多いので、予算に合わせて選べるのが長所です。
月額顧問料
年間売上 | 年1回面談 | 年2回面談 | 年4回面談 | 毎月面談 |
1,000万円以下 | 10,000円 | 12,000円 | 15,000円 | 20,000円 |
3,000万円以下 | 15,000円 | 17,000円 | 20,000円 | 25,000円 |
5,000万円以下 | 20,000円 | 22,000円 | 25,000円 | 30,000円 |
7,000万円以下 | 25,000円 | 27,000円 | 30,000円 | 35,000円 |
1億円以下 | 30,000円 | 32,000円 | 35,000円 | 40,000円 |
決算報酬
年間売上 | 決算報酬 |
1,000万円以下 | 80,000円 |
3,000万円以下 | 100,000円 |
5,000万円以下 | 120,000円 |
7,000万円以下 | 130,000円 |
1億円以下 | 150,000円 |
ポイント
- 月額顧問料は年間売上高と面談回数に応じて決まる。
- 決算報酬も年間売上高に応じて設定されている。
- 記帳代行料も月額売上高によって異なり、月間の仕訳数によって追加料金が発生する。
- 顧問料と記帳代行料が別途設定されている。
特殊な顧問契約の料金
レアな料金設定のため、顧問料相場の算定には入れませんでしたが、面談回数に仕訳数や業種を加味して料金を設定している事務所もあります。
仕訳数が基準のD事務所
D事務所の料金は、記帳代行料を含め、仕訳数と訪問回数で料金が決まっているタイプです。
月額顧問料
月々の仕訳数 | 毎月訪問処理 | 数ヶ月に1度訪問処理 | 訪問なし |
40未満 | ー | 4,000円 | 2,000円 |
70未満 | 10,000円 | 6,000円 | 4,000円 |
100未満 | 12,000円 | 8,000円 | 6,000円 |
150未満 | 15,000円 | 12,000円 | 9,000円 |
200未満 | 18,000円 | 14,000円 | 11,000円 |
250未満 | 20,000円 | 17,500円 | 13,500円 |
300未満 | 24,000円 | 18,000円 | 15,000円 |
300以上 | 個別に算定 | 個別に算定 | 個別に算定 |
決算報酬
年間売上 | 決算報酬 |
500万円未満 | 35,000円~50,000円 |
1,000万円未満 | 50,000円~80,000円 |
2,000万円未満 | 60,000円~85,000円 |
3,000万円未満 | 70,000円~95,000円 |
4,000万円未満 | 80,000円~115,000円 |
5,000万円未満 | 95,000円~130,000円 |
5,000万円以上 | 個別に算定 |
ポイント
- 月額の報酬は月々の仕訳数と訪問回数によって決まる。
- 仕訳数や訪問回数が増えるごとに料金が増加する。
- 決算報酬も年間売上高に応じて幅広く設定されている。
業種を基準にするE事務所
E事務所では、前年度売上規模に業種別で訪問頻度と顧問料を設定しています。
月額顧問料
定期巡回 | 月額顧問料 | 小売業 | 情報通信業 | 飲食店 | サービス業 |
年3回 | 9,900円 | 1,000万円以下 | 1,000万円以下 | 1,000万円以下 | 1,000万円以下 |
〃 | 14,300円 | 1,500万円以下 | 1,500万円以下 | 1,500万円以下 | 1,500万円以下 |
〃 | 17,600円 | 2,500万円以下 | 3,000万円以下 | 3,000万円以下 | 2,000万円以下 |
年間4回 | 19,800円 | 4,000万円以下 | 4,000万円以下 | 4,000万円以下 | 2,500万円以下 |
〃 | 22,000円 | 5,500万円以下 | 6,000万円以下 | 6,000万円以下 | 4,000万円以下 |
〃 | 24,200円 | 7,000万円以下 | 9,000万円以下 | 7,000万円以下 | 5,000万円以下 |
年間6回 | 28,600円 | 1億円以下 | 1.2億円以下 | 8,000万円以下 | 8,000万円以下 |
〃 | 33,000円 | 2億円以下 | 2億円以下 | 9,000万円以下 | 1億円以下 |
〃 | 37,400円 | 3億円以下 | 3億円以下 | 1億円以下 | 1.5億円以下 |
年間12回 | 41,800円 | 4億円以下 | 4億円以下 | 2億円以下 | 3億円以下 |
〃 | 46,200円 | 10億円以下 | 6億円以下 | 4億円以下 | 6億円以下 |
〃 | 別途見積 | 10億円超 | 6億円超 | 4億円超 | 6億円超 |
記帳代行料
事務所指定の簡易帳簿を作成する場合 | 領収書を日付ごとに貼付する場合 | 丸投げで依頼する場合 |
月額 5,500円 | 月額 11,000円 | 月額 16,500円 |
決算報酬
月額顧問料の3か月分
*ただし、月額顧問料が17,600円以下の場合は、申告決算料は一律 55,000円
ポイント
- 前年度の売上規模と業種に応じて、定期的な訪問頻度と顧問料が設定されている。
- 顧問料と記帳代行料が別途設定されており、月間の仕訳数によって追加料金が発生する。
- 年間売上が10億円を超える場合は別途見積もりとなる。
個人事業主の税理士費用【スポット契約】の相場
スポット契約の相場を3つの税理士事務所の料金表から算出した結果は以下のとおりです。
スポット契約の相場
売上 | 1,000万円以下 | 2,000万円以下 | 3,000万円以下 | 5,000万円以下 |
確定申告報酬 | 100,000円 | 130,000円 | 150,000円 | 200,000円 |
スポット契約の相場も、年間売上を基準にする税理士事務所が多いです。売上ベースで1,000万円~5,000万円を基準にすると、相場は100,000円から200,000円の範囲で平均値は145,000円です。
相場のもとにした3つの事務所データ
スポット契約の場合、一般的には、売上高で料金を決めることがほとんどです。元となった税理士事務所の料金表は以下です。
年間売上 | F事務所 | G事務所 | H事務所 | 平均 |
150万円以下 | 60,000円 | 50,000円 | 90,000円 | 66,666円 |
300万円以下 | 60,000円 | 70,000円 | 90,000円 | 73,333円 |
500万円以下 | 80,000円 | 80,000円 | 90,000円 | 83,333円 |
1,000万円以下 | 100,000円 | 130,000円 | 90,000円 | 106,666円 |
1,500万円以下 | 100,000円 | 130,000円 | 110,000円 | 113,333円 |
2,000万円以下 | 120,000円 | 150,000円 | 120,000円 | 130,000円 |
3,000万円以下 | 150,000円 | 170,000円 | 150,000円 | 156,666円 |
5,000万円以下 | 200,000円 | 230,000円 | 180,000円 | 203,333円 |
特殊なスポット契約の料金
レアな料金設定のため、顧問料相場の算定には入れませんでしたが、仕訳数と業種で料金を設定している事務所もあります。
仕訳数と業種が基準のI事務所
I事務所の料金は、仕訳数と業種で料金が決まっているタイプです。なお、業種ごとの基準仕訳数を100仕訳超えるごとに1万円加算されます。
業種 | 年間仕訳数 | 報酬 |
保険外交員・講師等 | ~400仕訳 | 80,000円 |
フリーランス全般 | ~600仕訳 | 110,000円 |
編集・ライター業 | 1,000~1,200仕訳 | 120,000円~180,000円 |
飲食店・卸・小売業 | ~2,100仕訳 | 230,000円 |
青色申告で税理士費用が実質タダになる理由
青色申告で税理士費用が実質タダになる理由は、青色申告特別控除(65万円の所得控除)」を受けると、所得税だけでなく、住民税、国民健康保険料も減額されるからなんです。
青色申告特別控除を適用すると、どれほど税金に違いが出てくるか、以下の条件で試算してみます。
- 売上:年間500万円
- 経費:年間250万円
- 所得:年間250万円
売上が500万円だとして、経費が250万円なら、儲けである所得は250万円になります。ここに「青色申告特別控除」を適用すると、所得は65万円控除されて、185万円になります。
所得税は、正確にはこのあと各種の所得控除を引きますが、便宜上ここでは、この段階で所得税をかけるとします。所得税は下表のように、所得が増えるごとに税率を大きくなります。
住民税は、所得の多寡に関係なく、一律10%です。国民健康保険料は、自治体によって計算が異なりますが、概ね所得の14%程度だとして、計算してみると以下のとおりになります。
所得250万円の場合 | 所得185万円の場合(青色申告特別控除適用) | |
所得税率 | 10%-97,500 | 5% |
所得税 | 152,500円 | 92,500円 |
住民税(10%) | 250,000円 | 185,000円 |
国民健康保険料(14%) | 350,000円 | 259,000円 |
合計 | 752,500円 | 536,500円 |
青色申告特別控除を使わずに申告した場合、所得が250万円の場合は、所得税、住民税、国民健康保険料の合計の負担額は、752,500円
青色申告特別控除を使うと、所得が65万円控除されて、185万円になるので、所得税、住民税、国民健康保険料の合計の負担額は、536,500円となります。その差額は、216,000円です。
ポイント
仮に税理士費用が20万円かかったとしても、税理士に依頼して、青色申告特別控除を使って申告するほうが得になります。
さらに、所得税は所得が多くなるにつれ税率が高くなるため、所得が大きいほど、青色申告特別控除を使った差額は大きくなります。
このように税理士費用以上の恩恵が受けられるので、これが税理士費用分は実質無料となるというカラクリです。
さらに、支払った税理士費用は、来年の経費になるので、実質の負担は、もう少し減ると考えられます。
白色申告の場合の税理士費用の相場
個人事業主(事業所得)の白色申告の場合、白色申告は多少の知識があれば自分で行うことも可能なので、税理士に依頼する場合は5万円から10万円前後が一般的な相場となります。
白色申告の税理士費用の相場
一律 |
5万円~10万円 |
白色申告での顧問契約
実務上、白色申告で税理士との顧問契約する人は少ないです。
白色申告で申告する人の多くが、事業規模が小さい場合や、所得がそれほど大きくなく、費用はできるだけ抑えたい意向が強く、税理士と顧問契約をするニーズがないため、税理士側もサービスとしての提供がないのが現状です。
白色申告での記帳代行
実務上、白色申告で税理士の記帳代行はあまりありません。
白色申告は、簡易な帳簿で申告が可能です。
青色申告の場合、複式簿記の帳簿が必要なため税理士への記帳代行のニーズはありますが、白色申告には、そのニーズがありません。
納税者側で簡易な帳簿を作成してもらい、税理士は通帳コピーや請求書、領収書からダイレクトに決算書・申告書を作るのが一般的です。
税理士費用を抑える方法
税理士費用を抑えるためには、以下の3つ方法が効果的です。
- 顧問契約なら訪問回数を減らす
- 記帳を自分でやる
- 税理士を複数比較する
それぞれ詳しく解説していきます。
顧問契約なら訪問回数を減らす
税理士費用を抑える方法の一つは、顧問契約を結ぶ際に訪問回数を減らすことです。定期的な訪問回数を削減することで、税理士費用を抑えることができます。
訪問回数を減らす具体的な方法には、以下のものがあります。
- 書類の提出や確認は郵送やオンラインで行う
- 電話やメールでのやり取りを活用する
面談回数は、月の業務内容や複雑性によって異なりますが、月に1回から3ヶ月に1回程度が一般的です。
もし、頻繁な面談が必要ない場合は、2ヶ月に1回や3ヶ月に1回など、間隔を空けることを検討しましょう。
記帳を自分でやる
記帳代行を依頼すると、その分の費用がかかります。
ある程度経理の知識がある場合は、クラウド会計ソフトなどを活用すれば、比較的簡単に記帳を行うことができます。
ただし、記帳に時間がかかったり、誤りがあった場合に修正する手間がかかったりするなどのデメリットもあります。
税理士を複数比較する
税理士によって、費用やサービス内容は大きく異なります。複数の税理士を比較検討することで、自分に合った税理士を見つけることができます。
税理士を探す際には、以下の点に注意しましょう。
ポイント
- 費用:顧問料、記帳代行料、確定申告料などの費用を確認する
- サービス内容:顧問契約の内容、記帳代行の範囲、確定申告のサポート内容などを確認する
- 実績:過去の経験や専門分野などを確認する
比較するなら税理士紹介サイトがおすすめ
一般的に税理士を探すには、インターネットで検索しますが、自力で探すには以下のデメリットがあります。
- 膨大な量の税理士のホームページをチェックするのは大変な労力
- 検索上位にくる税理士がいい税理士とは限らない
そこで、税理士を比較するなら、税理士紹介サイトがおすすめです。
税理士紹介サイトとは
税理士紹介サイトとは、利用者と税理士をマッチングしてくれるサービスで、税理士紹介サイトの利用者は無料で利用できます。(紹介料は税理士が負担します。)
利用の流れを大まかにまとめると以下のようになります。
- 利用者はWEB上で登録します。
- 税理士紹介サイトの担当者が電話にて希望の税理士についてヒアリングします。
- 登録税理士の中から希望に合う税理士を選定して紹介してくれます。
- 紹介の税理士と面談の上、契約するかどうかを判断します。
契約する場合は、税理士と個別の契約になります。断る場合は、税理士ではなく税理士紹介サイトの担当者に伝えると代わりに断ってくれます。
複数の税理士を選定するシステムだから楽
税理士紹介サイトは、複数の税理士から条件に合った税理士を選定してくれるシステムです。自分で複数の税理士を探す手間が省けるだけでなく、希望に合った税理士を見つけられる可能性が高くなります。
相性が合わないときも代わりに断ってくれる
税理士紹介サイトを利用する利点の一つは、万が一、紹介された税理士が合わないときは、サイト側がすぐに代わりの税理士を紹介してくれることです。
ポイント
自分で断るのが気まずい場合でも、代わりに断ってくれるので、スムーズに別の税理士に切り替えられます。
相性の良い税理士を見つけられるまで、何度でも別の税理士を紹介してもらえるのが便利です。これにより、不適切な税理士との契約を避けることができます。
税理士費用の削減に定評ある税理士紹介サイト
税理士紹介のサービスを提供する会社は数十社ありますが、なかでも税理士費用を抑えることに定評のあるのは次の2社です。
- 税理士ドットコム
- ベンチャーライフ
税理士ドットコム
税理士ドットコムは、業界ナンバーワンの税理士紹介サイトです。主な特長は次のとおりです。
税理士ドットコムの特長
- 登録税理士数・累計実績が業界ナンバーワン
- 東証グロース上場企業が運営
- 業界でも屈指の運営年数
- 業界での知名度が高い
また、税理士変更に伴う税理士報酬の見直しにも定評があります。
ポイント
税理士ドットコムではコーディネーターが複数の税理士に相見積りをとり、費用についての交渉までサポートしてくれます。その結果、71.4%が引き下げに成功しています。
税理士ドットコムの評判・口コミについてはこちらの記事でくわしく解説しています。
税理士ドットコムの評判|税理士が底辺過ぎる?口コミの真相
ベンチャーライフ
ベンチャーライフをお勧めする理由は、決算報酬なしで、月額顧問料1万円からの税理士顧問プランがある点です。
税理士顧問プラン
税理士へ支払う料金が売上高で決まっていて、決算料はなく毎月、月額の固定の料金を顧問料として支払うプラン
料金体系は下表のようになっています。
中小企業が税理士と顧問契約するときの顧問料の平均は概ね3万円なので、税理士顧問プランはかなり安いです。
どんなことをやってくれるかというと、
決算でやるべき主なこと(決算書の作成、法人税・消費税の申告代行、内訳・概況書の作成、総勘定元帳の作成(記帳代行は別料金)、納付書の作成)に加えて、
税務相談や、融資を受ける際などに必要な月次試算表の作成まで対応してくれます。
つまり、記帳代行と年末調整以外はほとんどカバーしています。
ベンチャーライフの評判・口コミはこちらの記事でくわしく解説しています。
ベンチャーライフの評判、なぜインボイス導入後の今がおすすめなのか?
まとめ
個人事業主にとって最適な税理士選びのポイントと費用相場について検討しました。
税理士費用の相場は、顧問契約では月額顧問料が20,000円で、スポット契約では一般的に14万円程度です。ただし、料金だけでなくサービス内容も重要であり、契約の仕組みや業務内容を理解することが重要です。
個人事業主向けのサービス内容は顧問契約とスポット契約に分かれ、それぞれメリットとデメリットがあります。
顧問契約は継続的なサポートを受けられる一方、費用が高額になる傾向があります。一方、スポット契約は費用を抑えられるが、継続的なサポートが受けられない場合があります。
税理士費用を抑える方法として、顧問契約の訪問回数を減らしたり、記帳を自分で行ったり、複数の税理士を比較検討することが挙げられます。税理士紹介サイトを利用することで、条件に合った税理士を見つけやすくなります。
税理士の選定は慎重に行い、自分のビジネスに最適なサポートを受けることが重要です。税理士選びで失敗しないためにも、十分な検討を行い、最適な選択をしてください。